汽水行き

隣の芝生は、すこぶる蒼い

「なぜサークルに入ろうとは考えなかったのですか?」

 

 はい。それは、自分の好きなこと、やりたいことを経験するには、個別の目的を持って時間を自分の好きなように使える「加入しない」という選択に、メリットを感じたからです。

 

 サークルで活動する分の時間を、サークルに参加しなければ自分に使うことができます。

 たしかに、サークルに参加して、他の大学生とコミュニケーションをとることは、決して一人では経験することができない、貴重な経験です。中学生や高校生のときに、部活動を通して感じました。

 しかし、サークルは、あくまでも参加している全員が、同じ目標やゴールを持っています。例えば、運動サークルであれば大会で良い成績を残すことであったり、文化サークルであれば文化祭でのダンスや軽音楽の発表などがそれに当たります。

 その過程で得られる経験は、先程も述べたとおりとても価値があり、他にとって変わることのできない資産だと思います。

 そのため、自分は大学ではサークルや部活動には参加してこなかったものの、まったくそれを否定するわけではありません。

 

 社会一般的には、サークルに入ることを良しとする考えが多く、実際に親からは入学に際して「サークルは決めたのか」と何度も聞かれ、そのたびに「入る気はない」と答えては、喧嘩をしてきました。大学の資料を見ても、サークル・部活動への加入率は大きな文字で書かれていて、やはりサークル活動への参加が社会一般的に推奨されていることが認められているのだと思います。

 

 それでも、私はサークルに入ることなく、自分で好きに時間を使った大学生活を、決して後悔していません。

 例えば、僕はパソコンをいじることが好きなので、よく東京のパソコンパーツを扱うお店に行ったり、インターネットで新製品について調べたりします。

 また、一時期ボルダリングというスポーツの部活動に参加するか考え、一度部の友達にボルダリング施設まで連れて行ってもらったことがあります。ボルダリングはとても楽しかったのですが、毎週それに時間をつかうというよりは、あくまでもレジャーとして楽しみたいなと感じたため、結局部活動には加入しませんでした。

 この2つの例のように、私はどちらかというと、一つのジャンルや分野に長期間没頭するというよりも、とにかくいろいろなことを広く浅く経験したいというスタンスをもっています。何か特定の団体に所属をしないということは、このスタンスに対しては有利です。

 

 以上より、サークルや部活動などの一つに絞った活動よりも、自分の時間を自分の好きなように使うことができ、他の人と同じ動きをすることなく動ける、「サークルに入らない」という選択が最適だったと考えています。